安寿の小径

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ミツコさんの幸せな老人一人暮らし

季節ごとの服の入れ替えをするたびに、なんでこんなにあるのだろうと、我ながら毎回うんざりして、そのたびなるべく処分して、数を減らす努力をするのですが、次の入れ替え時には、また同じ事の繰り返し。

 

人生残すところ後10年あるかないかという今、さすがにこれでは地球環境保全のためにもよくないし、物質に依存するのは心が貧しいからだと猛反省。

 

無駄なものは持たず、身軽に生きる「清貧」を学ぼうと、牧師 ミツコさんの『74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろっている』『年金7万円の暮らしでこんなに明るいひとり老後。』という本を買いました。

 

ミツコさんは牧師さんのご家庭の8人兄弟の5番目として生まれ、牧師さんとご結婚して、教会を取り仕切るご主人を支え、牧師の妻として4人のお子さんを育てながら教会活動のサポートを続け、ご主人が引退された後、ご自身が10年ほど牧師をなさり、現在は、協力牧師としてのお仕事をなさっているという方です。

 

教会というご家庭で小さい時から質素倹約に慣れていらっしゃるとはいえ、まさに『清貧』という言葉にぴったりの、本当に見事な、そしてうらやましい生き方をされています。

 

ミツコさんのお人柄そのままの、無駄な表現をそぎ落とした簡潔な文章で、何も恥じることはないという潔さで、ご自身の日常生活が率直に綴られています。

 

収入の内訳や、お金や時間の使い方、毎日の食生活(写真入り)、教会でのお仕事、協会員としての活動、シルバー人材センターのお仕事などなど、

かなりプライベートなことも隠すことなく、時には写真入りで書いてありますので、わかりやすく、『清貧』生活の教科書としてはうってつけです。

 

私より2歳年上ですから、目指すところは同じ、死ぬまでできるだけ元気でいたいという事です。

そのためには適度な運動とバランスの良い食事、人との関わりを大切にするという所も共感できます。

 

私がミツコさんに負けないのと思うのは運動位ですが、でも家事などの総活動量を比べたら、ミツコさんにはかないません。

特に食生活の豊かさには本当にびっくりです。

家賃、光熱費、通信費、社会保険料などを差し引くと、食費や雑費などに掛けられるお金は月4万円だそうです。

 

私の場合、自分では結構節約しているつもりですが一人分の食費は毎月約5万円くらいかかってしまいます。

しかもミツコさんのお食事の品数の多さは驚きです。

朝昼晩と3食しっかり手作りで、主食と主菜、具沢山の味噌汁、漬物(手作りの糠漬け)のほかに副菜が4品、毎回納豆4分の1パック、果物少々と、一人暮らしでよくここまでなさるものだと脱帽です。

 

教会活動の中で大勢の人の食事を作る事に慣れていらっしゃるとはいえ、毎回様々な食材で3品も4品も、しかもお金や時間の制約がある中で、まさに驚異です。

 

私も一人暮らしでミツコさん同様食生活にも気を付けて、バランス良い食事を心がけていますが、副菜は大体1品かせいぜい2品です。食材も一つ買うと使い切らなくてはいけないので、どうしても同じ食材が続きがちになります。

忙しい時はお弁当を買ってきたり、あるもので簡単に済ませたり、手抜きもします。

ミツコさんは本当に「一人ご飯の達人」です。

 

年寄りに必要なのは「きょうよう」だそうで、つまり「今日、用がある」の「今日用」なのだそうです。

その意味でもミツコさんの一週間のスケジュールは「用」で埋まっています。

月曜日は「訪問の日」で『姉や叔母、教会に来られなくなった教会員の方など、80~90代の人たち15人を様子伺いに順繰り訪ねています。』自宅や病院、老人ホームなど、時には遠方まで行かれるそうです。

火木金はシルバー人材センターの仕事。共働き家庭のサポートだそうで、小さなお子さんたちからも慕われているそうです。

水と日は教会の日で、水曜日は祈りの会の後に四女さんの家で開く食事会のために、朝から10人分の昼食のおかずを作って持っていくのだそうです。

日曜日は定期的に説教をされるそうで、礼拝の後は、娘さんたち4家族が教会内でお婿さんやお孫さんも一緒に食事をして、にぎやかに過ごすそうです。

 

神様から与えられた肉体も能力も、毎日見事に使い切って、家族や人のために働き、奉仕する、そして相手の方たちからも感謝や喜びを通して元気を頂く。こんな充実した老人生活、あるのですね。

毎週、娘夫婦や孫たちと食事ができる、こんな幸せな生き方をしているおばあちゃん、日本中でも少ないでしょうね。うらやましい限りです。

 

うらやましいけれど、残念ながら私にはミツコさんの真似は出来そうもありません。

こんな生き方ができるのは、若い時からずっとこんな風に生きてこられたからだと思います。

 

私は牧師の家庭に生まれ育ったミツコさんの境遇がうらやましいです。

人間にとって大切な信仰心、無欲な心、感謝する心を自然と身に付けられる環境にいらしたのですから。

お金はなかったかもしれませんが、おかげで物欲には無縁で、質素倹約や人に奉仕することが自然な日常。

神様と共に歩み、同じ信仰で結ばれた教会員の方たちとの交流。

もちろん、そこにもたくさんのご苦労があったに違いないのですけれど、そのおかげでミツコさんは今、だれよりも幸せで満ち足りた生活をされているように思います。

 

ミツコさんの生活は私のあこがれであり、理想です。

自分にはできないけれど、こんな風に素敵に生きていらっしゃる方がいるのだと思うだけで励まされます。

そして、ミツコさんのものの考え方なら真似できそうです。

 

この本になかには、心豊かに生きるためのヒントがたくさん書かれていますから、時々この本を開いて、教えていただこうと思います。

 

その中の一つ、ミツコさんの次の言葉をご紹介します。

『 牧師は富とは無縁の仕事。お金がないならないで、工夫して楽しく暮らす。過去を振り返ったり将来を心配したりせず、「今ここ」に心を込めて生きるのを大切に。背筋を伸ばし、いつも笑顔で。』

本当にその通りですね。私も「今ここ」で頑張ります!

 

 

 

         北千住のスピリチュアルな占い師    安 寿