神様とともに歩き始めると、色々な事に気付くようになります。
信仰心を持たない人は、それを偶然だと思って、深く考えないのでしょうが、神様の事を学び、神様を身近に感じるようになると、それが神様の御業だと気付くようになります。
私たちが毎日出あう全ての人やモノや出来事は、全て神様のご計画の内にあり、全て何か意味を持ち、偶然は一つもないのですから。
先日久しぶりに友人と映画を見に行きました。
全席指定なので、並ぶ必要もなく、会場までの時間をソファーに腰掛けて待つことにしました。
私たちの向かい側にもソファーがあり、上品な白髪の夫人が一人、腰かけていました。
身なりもきちんとしていて、裕福なご婦人に見えましたが、大きく膨らんだショッピングカーを持っていて、大きな紙袋を脇に抱えていたのにちょっと違和感を覚えました。
しばらくするとその夫人が大声で何かしゃべり始めたのです。
年齢からすると、認知症なのかもしれません。
私には彼女を軽蔑する気持ちも、嫌う気持ちもありませんでした。
見かけが、どちらかというと美しい部類に入る奥様風の方だったので、そのギャップに驚いたのです。
もし認知症の方なのだったら、何かあったら手を貸してあげなくてはと思い、様子を見ていました。
事情を知らない人が空いている所に座るのですが、彼女がしゃべり始めると、大声と異常な感じに驚いて、皆席を立ってしまいます。
排斥する気持ちはありませんでしたが、近くに座って、騒ぎ出されたら困るなあという思いはありました。
小声で、「あの人も映画見るのかしらね」
「隣に来たら困るわね」
「そんなこと言ってると、ほんとに隣に来ちゃうわよ」
等と友人と言い合っていたのですが、いざ入場して席についてみると、本当に彼女は私の隣に座ったのです。
困ったなあと思っていると、外にいた時よりは小さな声でしたが、ブツブツ言い始め、何かバッグから取り出したり、足をしきりにあちこちに動かしたり、落ち着かない様子です。
映画の本編が始まるまでには数分間の映画の予告があります。
見ると、前の二列はがら空きです。
変わるなら今だと思って、友人を促し、二人で前の席に移ってしまいました。
移った途端に後悔しました。がら空きなはずです。前過ぎて見にくいのです。でも他に移る時間もありませんでしたから、そこで我慢することにしましたが、私はすぐ、自分が間違っていたと気付きました。
常日頃、私は出来るだけどんな人に対しても優しく、親切にしなければならないと思っていたのに、この程度の事で逃げ出してしまう自分を恥じました。
もしかしたら、私たちが席を替わったことで、彼女の気持ちを傷つけたかもしれません。
もし騒いだとしても、一時の事、あまりひどくなれば、映画館の方が対処して下さったでしょうに。
なんと愛に欠けた、小さな自分なのだろう。
私の前に現れた人は、神様が私に託された人です。
どんな人であっても、真心をもって迎え入れなければならなかったのに、私は逃げ出してしまったのです。
心の中で、彼女と神様に謝りました。
おかげで、映画の前半、集中できませんでしたが、後半にはすっかり見にくさにも慣れ、楽しむことができました。
結局、彼女が映画の最中騒ぐことはありませんでした。
私の行動は、全く無駄だったわけです。
やっぱり私は神様に試され、見事試験に落ちてしまったという訳です。
本で学び、学んだことを実践する。その後、どれだけその知識が身に付いたか、神様のお試しが必ずあります。
私は最近、『人を赦し、受け入れる』というまさにその事を学んでいて、神様はそれをちゃんとご存じで、私をテストされたのです。
わたしは今回、見事に『人を赦し、受け入れる』という課題の、初級テストに落ちてしまいました。
試験に落ちたことで、私は自分の弱点が分かり、また新たな気持ちで、再度試験に挑戦しようと思います。
神様の試験は、何度でも受けなおせるのです。
今回の経験を踏まえて、この次はもう少し勇気を持って、また強い愛の気持ちで、課題に対処しようと思います。
と言っても、どんな時、どんな試験問題と遭遇するか分かりません。
神様の試験は、いつも不意打ちですから、準備ができません。
毎日が、試験勉強です。
でも、何も辛いことはありません。
神様の勉強は、勉強すればするほど、自分の心がしっかりして、心配や不安や恐れがなくなっていくからです。
まだ不安な人、心配のある方は、ぜひ、スピリチュアリズム、神様について学ぶことをお勧めいたします。
スピリチュアリズムのバイブルは、シルバー・バーチの霊訓だと思います。
1巻から12巻まであります。一冊1200円位。大きい本屋さんで売っています。
人生の色々な疑問への回答があり、『目からウロコ』間違いなしです。
北千住のスピリチュアルな占い師 安 寿
