東洋占星術では、国の運勢は20年周期で変わるが、来年はちょうど折り返し点になる。
という事はつまり、今までが上り坂であれば頂点に達し、下り坂であれば、どん底に行くわけだ。
今までの状況から見て、どう考えても上っていたとは思えないから、どん底にたどり着くことになるのだろう。
政治、経済、景気、雇用などこれからまだまだ厳しくなると予想される。
こんな時代だからこそ、心に巣食っている物欲には用心しよう。
金銭や物質に執着すればするほど、不平不満や不安が強くなるからだ。
無欲な人は、不満もないし心配もない。
全く無欲になることは難しいだろうが、不満や不安が強まった時には、自分の心を点検してみる事をお勧めする。
自分が必要だと思っているものは、本当に必要なのだろうか?
今、自分に与えられているもの、例えば自分や家族の健康だとか、安定した収入だとか、そうしたものを当たり前だと思い、感謝する気持ちを忘れてはいないだろうか?
人はよく、「お金が無い」「生活が苦しい」と言うが、本当にまともに食事ができない程、経済的にひっ迫している人が、その中に何人いるだろうか?
お金が無い、お金が無いと言いつつ、車を持っていたり、ホテルのランチを楽しんでいたり、子供や孫に贅沢させていたり、自分の好きな事にはお金を惜しまないという事はないだろうか?
ここ数年、生活を楽しむ経済的なゆとりも急速になくなってきているし、貧困層は確実に増えてきているのは確かだが、深刻に考えすぎてはいけない。
心まで貧しくなってしまうから。
どんな時も、与えられたものに感謝し、その範囲内で生きていくように努力すれば、神は私たちを活かしてくださる。
人事を尽して、天あるいは神(または、大いなる大自然の法則)にすべてを任せよう。
(あなたが、神を信じていなくても、神はあなたを愛し、活かしてくれるので、心配しないでください)
神を信じる人ならば、こういう時こそ、あなたの信仰心が試される。
神を信じていると言いつつ、不平不満たらたら、不幸を嘆き、不安でビクビク生きていたのでは、神を信じているなどとは言えない。
自分の都合で神を信じる『ご利益信仰』に過ぎない。
神を信じると言うならば、自分の命も、自分の持っているものも、全てを神にゆだねる覚悟がなければならない。
と、まあ、話は逸れたが、つまり欲を出すから、不安になり、不安が不幸を引き寄せてしまうという事だ。
不安でいっぱいの時代に影響されることなく、穏やかで平和に生きるためには、物欲に囚われない生き方をするしかない。
ここ数年の政治的、経済的な厳しさは、物欲、金銭欲で心の荒廃を招いてしまった世の中の人々を、正しい道に連れ戻すための、神のお導きだと私は思っている。
まだ戦後の貧しさの残る昭和30年代の映画がはやるのは、偶然ではない。
みんな心の底では、功利的な世の中に疲れ、人情への渇きを覚え、絆の大切さを求めているのだ。
今では考えられないだろうが、電話の有る家の人が、近所の人たちにかかった電話を取り次いでくれたり、お風呂のある家の人が、知り合いの家族にお風呂を使わせてくれたり、親が遅くまで働いている家の子には、近所の人たちが自分の子と一緒に夕食を食べさせたり、何か食べる物を持って行ったり、ご近所で何となくお互い面倒を見ていた時代だ。
日常的に小さな支え合いが、私の育った昭和30年代の東京の下町には確かにあった。
それらは煩わしくもあったが、孤独な人は今よりは少なかったんじゃないだろうか。
貧しい時代は、確かに今よりもずっとずっと強い、人々の助け合い、絆があったと思う。
いや、支え合わなくては生きてはいけないほど、貧しかったのかもしれない。
今の時代の貧しさの不幸は、人と人とが切り離されて、孤独の中で貧しさと戦わなくてはならない事なんだと思う。
そして、これでもかこれでもかと贅沢できらびやかな別世界を見せつけられ、貧しい者は、必要以上に自分をみじめに感じさせられてしまう情報過多の害悪。
こんな時代だからこそ、孤立しないで、人と繋がろう。絆を取り戻そう。
物欲を捨てて、助け合いの精神を取り戻そう。
人類を歴史的に見れば、貧しい時代の方がずっと長かったし、私たちのDNA
には貧しさを乗り越えるスキルが摺り込まれているはずだ。
つまり、私たちは実は貧乏に強く作られているということ。
貧乏、なにものぞ。恐るるに足らずなのだ。
どんな時代が来ようとも、心配しないで、心豊かに生きてみせるぞ!
そんなことを考えていたら、テレビ朝日の『モーニングバード』で、極貧生活を続けながら、ずっとミュージシャンになる夢をあきらめないストリートミュージシャンが紹介されていた。
彼は若い時から40歳を超える今日まで、ずっと夢を実現するために頑張っているのだそうだ。
「幸せですか」と聞かれて彼は「はい、幸せです。」と答え、お金が無いのはまだ自分の実力が不十分だからというような事を言っていた。
そして、もし違う事をしていたら、生活は楽かもしれないけど、自分の人生を生きていないような気がするから、それは出来ないとも言っていた。
自分に正直に生きる事、それに勝る幸せはないのだと、若い彼に『喝!』を入れられた。
テレビに取り上げられて、やっと彼にも陽の光が当たり始めるかもしれないと、嬉しくなった。
彼の歌もだけれど、彼の純粋な生き方に感銘を受けた!
頑張れ!
街角で見かけたら、皆さんも応援してあげてください。
北千住のスピリチュアルな占い師 安 寿