安寿の小径

北千住のスピリチュアルな占い師 安寿のブログ http://anju.cho88.com/

私の憑依体験

私も数年前に、はっきりとした憑依体験をしました。


憑依された場所は友人と同じように、カラオケスナックです。
趣味の会の仲間十人くらいで、歌を楽しんだり談笑したりしていました。


天中殺は、入る時と出る時に注意しろとよく言われますが、まさに、天中殺に入ろうとしている1月末の事です。
占いではその年は2月4日から新年になり、天中殺が始まるのでした。
その直前の出来事だったんです。


その1月は、私にとって配偶者の星(つまり恋愛の星)が回る年の最後の月、つまり年と月とダブルで配偶者の星が回り、しかも凶神が付く危ない月だったのです。


恋愛に関して、私は夢を見る事も出来ない程、年月を重ね、現実を見てきましたから、異性とは、せいぜい友達以上恋人未満の関係か、気楽な茶飲み友達くらいが一番いいと常日頃思っていますし、その時もそう思っていたのです。


ところが、会の途中から、ある男性が急に気になり出しました。
その人とはずっと以前からの知人でしたし、異性として特に心惹かれるでもなく、あくまでも仲間の一人としての方だったのです。


でもその晩は、どうしてもその人に心惹かれて、デュエットを申し込みました。
そして二人で歌おうと立ち上がった時、私の腕時計がばさりと床に落ちたのです。


その腕時計は大きめで、金属製のベルトの幅は1㎝以上あります。
後でよく見ると、捩じ切れたようになって、修理に持って行った時計屋さんも、「どうしたの。よっぽど強くねじるように切らないと、こんな風に切れないよ。」と不思議がっていましたが、私はその時、立ち上がっただけで、時計をどこかにひっかけたという事もありませんでした。


後で冷静になって考えてみると、それは守護霊さんが警告して下さったのだと思うのです。
普通なら不安や、胸騒ぎなど心に語りかけて警告すると思うのですが、その時の私はそんなことを感じ取ることもできないくらい心を支配されていたようですから、物理的な方法で警告してくださったのかもしれません。
それにも気が付かず、私はその夜以来彼に心を奪われてしまいました。


元来、私は誰かを好きになるととても積極的です。
相手の気持ちも考えず、グイグイ行くタイプなのですが、青春時代と違い、今回のお相手にはご家庭があります。
私は必死で我慢していましたが、自分でも呆れるほど、それこそ四六時中、彼の事が頭から離れないのです。
まるで私の中に住みついてしまったようでした。


若い頃に何度も恋をしましたが、これほどまでに完全に心を占領されてしまったような、苦しい恋愛は経験したことが有りませんでした。


食欲もなくなり、何をするのもおっくうになりました。
まるでうつ病になったようでした。
身体もだるくなり、恋愛には体力がいるなあと、私は真剣に自分の身体が心配になる程でした。


一方で、これは普通じゃない、おかしいと思う冷静な自分もいるのです。
我慢できずに彼に電話して、彼と話すのですが、日ごろの自分が考えてもいないようなことを口走ってしまうのです。
そんなことなんで話すのだと思いつつ、ネガティブな事ばかり言ってしまう自分に嫌悪感を覚えることもたびたびでした。


私の片思いは約三か月間続いたのですが、その間3度、彼を誘って食事をしました。
夜は魔の時間なので、昼間のランチでお互いの家族の事など語りあいました。


最後のデートは別れのデートです。
桜の花の下を歩き、そのままそれぞれの駅に向かい別れました。
そしてもう二度と彼を誘わないように、すぐ携帯のアドレスと電話番号を削除したのです。


もちろん彼への恋心はすぐに消えはしませんでしたが、もう絶対二人では会わない、友人以上にはならないという強い決意を守り通して、意外と早く、「あれは何だったの?」と自分であきれるくらい、ケロリと立ち直ってしまいました。
憑依さんも、諦めてくれたのでしょう。
きっとなかなか未練を断ち切れない思いを残して亡くなられた方で、未練を断ち切る方法を、私と一緒に学びたかったのかもしれません。


こんな苦しい恋をしても自分を保っていられたのは、ひとえに信仰のおかげだと、心から神様に感謝しています。


「神様の悲しむことはしてはいけない」「人を傷つけたり、悲しませることをしてはならない」つまり、相手の奥様を悲しませるようなことは絶対にしてはならないという、強い決意が私を支えてくれたのだと思います。
そしてその強い思いが憑依さんにも伝わり、憑依さんの浄化を助けたのだと思います。


とてもつらい経験でしたが、私はこの経験を通して、欲望に打ち勝つ信仰心を持てたことに喜びを感じています。
また憑依されるとどうなるのか、実際体験できたこともよかったと思っています。
そして何よりも、人を恋する苦しさを知って、恋愛で悩む人にも、今迄よりもっと心を寄りそわせてアドヴァイスできるようになりました。



彼とは、お友達以上にはならなかったおかげで、その後も趣味仲間として普通にお会いして、楽しくおしゃべりしています。


実は私、このちょっぴり恥ずかしい体験談を書くつもりはなかったのですが、この体験談を待っている方がいらっしゃるそうなので、書くことにしました。
少しでもご参考になれば幸いです。



           北千住のスピリチュアルな占い師    安 寿