先日、韓国の前大統領ノムヒョン氏が自殺なさったというショッッキングな事件があった。
すごく苦労して大統領にまでなった方で、少々の事で自殺するような、柔な人ではないと思っていたから驚いた。
早速どんな人だったのか、宿命を観てみた。
まず特徴的なのは、お金や地位や名誉を追いかけるタイプではなく感性で生きる芸術家タイプ。ひらめきやセンスにすばらしいものをお持ちで、集中力にもすごいものがあり、さすがだと思う。外側から見ればプライドの高い、タフな頑張り屋さんだ。
しかし感性が鋭いだけに、内面には非常に不安定なものがある。本来はのんきな平和主義者なのだが、心の中は常に走り続け、神経が休まらない。
夢と冒険とロマンで新しい世界を作り出していくが、意図したものと違ったものが出来上がってしまう。その時に『破壊』したいという気持ちが頭をもたげてくる。作っては壊し、また新たなものに挑戦していくという人。
人がつかみ得ないような幸運も手にするが、谷底も経験するという、人生の波が荒い人。多成多敗の人生行路。
この方はまた、人に頼れない孤独な人でもある。
大統領に就任した２００３年は、ノムヒョン氏にとって、妻、家庭、蓄財がキーワードの凶神の付いた年回りだった。
凶神が付いた時の就任は、日本の安部さん、福田さん、前原さんなどを見ても分かるように、苦労が多く、終わりが美にならない。
そして今年は、良くも悪くも今までの行動の結果が出る年。キーワードは孤独。本来孤独には強いはずで、谷底から這い上がる力も人一倍強い人のはずだったんですが、残念。
ご冥福を祈ります。
