安寿の小径

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女系の家系因縁

『家系因縁』と言うと、何か恐ろしい事のように思えますが、因縁には良い因縁もあれば悪い因縁もありますし、そもそも、因縁を持たない人はいないのですから、いたずらに恐れる事はありません。


ご先祖様の中で、たいへん世の中に貢献された徳の高い方(社会的地位ではない)がいらした場合、その良い因縁は末代まで良い影響を及ぼすと言われています。
また反対に、人々を苦しめたようなご先祖様がいると、その因縁が断たれるまで、子孫に悪い影響が出ると言われています。


よく、「私は武士の家系です」と自慢する方がいらっしゃいますが、お役目とはいえ、人を殺傷する機会が一般庶民より多い分だけ、悪い因縁が強いかもしれませんし、「我が家は代々大地主です」と自慢する方は、神のものである土地を私物化し、お百姓を搾取した因縁を背負わなければなりません。


お金持ちの家に放蕩息子が生まれ、親の財産を使い果たしたなどと言う話も昔からよくありますが、その放蕩息子は家系因縁的には有り難い存在で、自らが罪を背負いながら、その家系のお金に関する悪い因縁を断ち切る役割を果たしている場合が多いのです。


『因縁』とか『因果応報』とかいう言葉は仏教用語ですが、『蒔いた種は刈り取る』と言う意味において、これは全宇宙の創造神の真理でもあります。


自分には責任が無いのに、悪い先祖の蒔いた種を刈り取るのは嫌だと誰もが思うでしょうが、そういう家系に生まれるには、その苦しみを味わい、その因縁を浄化しなければならない理由がその人自身にもあるのです。
『縁』を持っていなければ、そういう家系には生まれないのですから。


因縁にはいろいろありますが、占いで見るのは女系の家系因縁と父方の因縁の二つです。
今回は、女系の家系因縁について考えましょう。


ある家に女の子ばかりが生まれるとか、男の子がいても、病気など、いろいろな理由で相続人になれなかったとかいう場合、世間では「あの家は、女系だね」などとよく言いますが、その場合、確かに、女系の家系因縁のある家の可能性が高いといえるかもしれません。


占いの世界では男性が陽、女性が陰とされますが、女性の陰の気が強すぎて陰陽のバランスを崩し、陽の気を剋してしまうと女系の家系になります。


実際にはいろいろな理由から女性の陰の気がバランスを崩すほど強まってしまうのですが、占いでは、女性が支配的だったり、社会的にも活躍していたり、妻が年上の結婚、あるいは夫婦が同じ年生まれでも、数日でも妻の方が早く生まれていると、女系になると言われています。


こんな考え方が生まれるなんて、占いが生まれた太古から、よほど男性たちは女性の力を恐れていたんでしょうか。
或いは権力を握る男性たちの陰で、女性は支配されたようなポーズをとりながら、実際にはしたたかに彼らを牛耳っていたのでしょうか。
昔の女性の制約の多い人生の大変さを考えると、女性の陰の気は本当にしぶとく強いのかもしれませんね。


女系の家系因縁を宿命に持った場合、大まかに言って、以下に述べる傾向が表れます。


女系の家系因縁は一代では終わらず、何代か続く傾向が有ります。
女系の家系に生まれた娘たちは、その家系の跡取り的宿命を持つため、ご先祖様から守護を頂き、強く、たくましく、生涯衣食住に困ることなく天寿を全うすると言われています。


次女三女として生まれ、他家に嫁いでも、いつも実家の事が気になり、実家の財産に執着したり、実家に対して過干渉になったり、夫の家族を軽んじ、馴染もうとしない傾向が強いので、当然離婚率が高くなり、子供を連れて実家に戻るケースも多くなります。


自分自身が女系の因縁を宿命に持った男性、両親のうちどちらかでも女系因縁を持っている家の息子たちは、できるだけ早い時期に、母親の強い陰の気から離れ、自立してください。
両親が離婚した場合は、父親と暮らす方が因縁の悪さが出ません。


しかし、女系因縁を持った母親は、息子を溺愛し、なかなか手放そうしない傾向があります。
はなはだしい場合は、おばあちゃんとダブルで溺愛します。
そうすると彼はひどいマザコンになり、優しいけれどチャレンジ精神に欠け、女性にもてても結婚できず、陰の気があまりにも強すぎる場合、つまり母親の影響がはなはだしい場合は、精神や健康や仕事運も蝕まれ、自立する事さえ危うくなる場合もあるのです。


それを避けるには、少なくとも成人したらなるべく早く独立し、母親の干渉が届かないところに離れ住むことです。


長男でも実家の跡継ぎは辞退して、結婚しても実家には入らず、母親とは距離を置いた方が、嫁姑問題を避けることができます。
誰でも自分の身内は大切ですが、できるだけ妻の身内を大切にしてください。


女系の因縁を断ち切るには、婿養子にならなくても、妻の実家に入り、妻の身内に尽くすことが大切だと言われています。


女系因縁を持った女性も、結婚したら、実家への執着を捨て、自分の身内以上に、夫の身内を大切にすることが、幸せな結婚生活を築く秘訣です。


まあ、女系の因縁の有無に関わらず、配偶者の家族や身内は大切にするべきです。
それは他ならぬ配偶者を大切に思う気持ちの表れなのですから。


夫の親とは口を利かないお嫁さん、妻の実家に行きたがらない夫、そういうご相談をよく受けます。


『自分の蒔いた種は刈り取る』のですから、自分が自分の親や身内を大切にしてもらいたいなら、或いは自分自身が嫁や婿に大切にされたいなら、自分の方から配偶者の親や兄弟を大切に、嫁や婿を大切にしなければなりません。
『因縁』のせいにしてはいけません。
その『因縁』を断ち切るために、あなたはその家系に生まれたのですから。


苦しい『因縁』は魂の向上とカルマ浄化のチャンスなのです。




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