安寿の小径

北千住のスピリチュアルな占い師 安寿のブログ http://anju.cho88.com/

故人やご先祖様の供養について

お盆も近くなって参りましたので、供養について、スピリチュアル的な観点から考えてみようと思います。


信仰する宗教によって、供養の仕方は様々ですが、スピリチュアル的観点からいう供養とは、あの世にいる方がこの世に残した未練や執着を断ち切り、浄化していただくことを一番と考えます。
次は、現世を生きる者が、あの世にいる方々にご心配をおかけしない生き方をすることです。


人が亡くなると、まず幽現界という所に行きます。
その世界は何もかもがこの世とあまりにもそっくりなので、突然亡くなった方は亡くなったことに気付かない事も多々あるくらいで、しかもこの世と重なっているのだそうです。
だから、霊能力のある人が、時々霊を見てしまうというのも当然ですね。


私たちみんな、肉体を脱げば霊的存在ですから、言ってみればみんな『お化けちゃん』なんです。
だから、霊をやたら怖がるのは間違いですし、亡くなった方に失礼ですから、やめましょう。


現世でも悪人はいるので、悪霊もいるでしょうが、現世の多くの人が犯罪者と関わらないように、悪霊と関わることも、故意に関わろうとしない限り、心配ないでしょう。
我欲で著しく波長を下げたり、面白半分に悪霊スポットに行かないことはもちろんですが。


人が亡くなってから、大体、49日くらい幽現界にとどまって、亡くなったことを自覚し、現世への未練を断ち切って幽界に進みます。
それがいわゆる「成仏した」という事で、もはや「お化け」として現れることはありません。


この世への執着が成仏を妨げる最大の障害になります。


執着と言ってもいろいろあります。
幼い子を残して亡くなった方は、子供さんに対する心配が執着となるでしょう。
すごい財産を残してそれに執着している霊もあるでしょう。
アルコール中毒のようにお酒に執着している霊もあるでしょう。


だから、この世に残された者は、故人の執着を増すようなことをしてはいけないのです。
お子さんを残してきた親御さんの霊に対しては、まず安心させてあげましょう。
中毒になるほど、お酒やたばこに執着している霊の霊前に、お酒やたばこをお供えすることはタブーです。現世への執着が増してしまいます。
お供えするなら、お葬式の時などに本当に最後としてお供えしてください。
そして、「これが最後だから、お酒への執着は断ってください」と言ってあげましょう。


それから、残された人が、あまりに悲しみすぎるのも、故人の成仏を妨げます。
心配で、離れられなくなるのです。
幽現界に留まり続け、はては憑依してしまったり、問題を起こす霊もあります。


いつまでも悲しんでいる人の心の中には、故人に対する愛情だけではなく、自分を憐れむ心や自分の寂しさばかりに目を向けているエゴが隠されています。
亡くなった方の幸せを願う大きな愛に目覚めて、自己憐憫から抜け出してください。


亡くなった方も、残された方も執着を断つ事が一番大切です。
亡くなったことを機に、それぞれがそれぞれの新しい世界で生きていかなければならないのですから。
亡くなったことは一つの変化であり、不幸な事ではありません。
むしろ、食べる心配、住む心配、病気の心配などなくなる、物質や肉体からの解放であり、霊本来の自由な世界への旅立ちです。


また、これもよくありますが、お墓や仏壇の前で、一族の繁栄を願ったり、守ってくださいとお願いすること、愚痴を言う事もタブーです。


家族のお願いを何とかしてやろうと、この世への執着が生まれる可能性があるからです。
また、成仏したとはいえ、神ならぬ幽界の霊に、なんの力がありましょう。
家族の危険を知らせることくらいしかできないでしょう。

故人やご先祖様を悩ませるだけですから、やめましょう。


故人やご先祖様には、心配をかけないことが第一です。


現世を生きる私たちが未熟であるように、亡くなった方々も未熟な部分が残っていらっしゃいます。
現世の私たちの生き方を見て、あちらの方々が学ぶという事もあるのです。
私たちが考える以上に、あの世とこの世は影響し合っていますから、できるだけいい影響を与えるように、現世を生きる私たちは正しく生きなければいけません。
それが一番のご供養です。


お墓や仏壇の前では、お願いするのではなく、感謝の気持ちを伝え、いい報告ができるように、日々努めましょう。


世の中の霊能者や占い師と言われる人の中には、『先祖供養』とか『墓参り』とかを異常に重視し、墓相だとか、墓参りの仕方だとか、形式に囚われている人がいますが、惑わされないでください。


歌にもあるように、ご先祖様や故人はお墓や仏壇の中にはいません。
そこはあの世とこの世の待ち合わせ場所のようなものです。
だから必要以上にお墓や仏壇を立派にしなくてもいいし、どうしても墓参りをしなければ、供養にならないというものでもありません。


あの世に関することはすべて、形式的なものより、心が大切なのです。


何よりの供養は私たちが正しく生きて、幸せになって、故人やご先祖様に感謝することです。


忙しくて、お盆に里帰りできない人も、お墓に行けない人も、お盆には静かな時間を持って、北か西の方に向かい手を合わせ、故人やご先祖様に感謝の気持ちを送りましょう。
(*北や西はご先祖様や故人からのエネルギーが強い方角とされています。)



           北千住のスピリチュアルな占い師   安 寿