安寿の小径

北千住のスピリチュアルな占い師 安寿のブログ http://anju.cho88.com/

気付き

お陰様で、ノラ餌事件の後からクロちゃんは少しずつ食欲が出てきたようで、昼間はぐっすり寝ていますが、夜は外に出たがり、すぐに帰ってきては、がつがつ食べる(といっても生餌40グラムとカリカリ少々)という毎日です。
その後は満足して、私の膝の上に上がり、「撫でてよ」と私の顔をふり仰ぐのです。


世間では次から次といろいろ騒がしいのですが、我が家はお陰様で平穏な毎日です。


でもここの所、占いのお客様が途切れていて、まあその分、遊ぶ時間が増えて、3月は3回もコンサートに行けましたが、何となく気持ちは薄曇りです。


そんな時久しぶりにお客様。
でもお話を伺っていると生活保護を受けられている方なのです。
予約を受ける時に料金の話をさせていただくので、その方もご承知だったのですが、その方の厳しい生活ぶりを伺った後で、お金はいただけません。
結構ですと申し上げたのですが、どうしてもとおっしゃるので、千円頂く事にしました。


その千円が、その方にとってどれだけ大切なものかと思うと気が重く、買い物に行ったときに、ちょうど山谷の日雇い労働者の組合の人達がカンパを呼び掛けていたので、その千円を役立てようとカンパしました。


世の中には、明日食べるものにも不自由している人がいるのだ、なるべく私も質素倹約に努め、そういう方々を支えるための資金に充てなくてはと気持ちが引き締まる思いでした。


さて翌日はお彼岸です。
姉妹揃って墓参りをした後、息子からの誕生日プレゼントのカフェチ・ケット(カタログから好きな店を選び、食事やスイーツ、飲み物を楽しめるチケット)で銀座のカフェを選び、銀座へ出かけました。


久しぶりの銀座です。
天気も良いし、最高の銀ブラ日和。
ウインドウショピングを楽しむつもりが、ついつい気が大きくなって、昨日の戒めなどすっかり忘れて、気が付くと2万円もカードショピング。


自分のお金ではめったに行けないこじゃれたお店、普段は食べられない豪華なスイーツとおいしい珈琲、ゴージャスな気分で家に帰ってきました。


翌日、カード引き落としの銀行口座の残高をチェックしてみて唖然!
あると思っていたお金がないのです。
昨年末、屋根の修理代で定期を解約し、支払いの残りがまだあると思っていたのに、暮れから正月を超すうちに、なんだかんだと消えて行ったのですね。


ちょっと真剣にメモ程度のずさんな家計簿をチェックしてみました。
なるほど、確かに使っています。
しかも収入より支出超過です。


いつもどんぶり勘定で、お客様が減ったら節約し、お金が入ったらちょっと楽しむという今迄の生活を根本的に見直さないといけない事に気付きました。
もっとお客様が増えてくれないとこの先厳しいという事もわかり、その日一日暗たんたる気分でした。


私としては一人一人のお客様を大切に、できるだけの努力をしてきたつもりですが、なかなかお客様が増えません。
どうしてだろう、自分の何がいけないのだろうと思って瞑想を始めたのです。


「なぜ」を考えるより、「何のために今の経験をしているのかを考えなさい」というお言葉がピンと心に響き、思わず涙が出てしまいました。


私が「なぜ」と問う気持ちの中には、一所懸命スピリチュアルに生きようと努力をしているのに、それが神様に分かっていただけていないようで、どうしてと、恨めしい気持ちもあったのです。


それに対して神様は
「あなたを罰するために、あなたを物質的な苦しさの中に置いているのではありません。もしあなたがもっと裕福なら、あなたは自分の生活を楽しむ方へどんどん流されていき、スピリチュアル的に後退してしまうでしょう。貧しいから、自分よりもっと貧しい人の苦しさが分かり、そういう人の為に自分を役立てたいと願う事ができるのです」
という気持ちを込めて、先の言葉を下さったのです。


誠にその通り。
もしどんどんお客様が来たら、私は今の様に心を込めてお仕事ができるでしょうか?
享楽的な私は、やりたい事をする時間が無くなって、不満を募らせるに決まっています。
もし、たっぷりお金が有ったら、今以上に寄付ができるでしょうか?
おいしいものを食べ歩き、どんどん太り、健康を害するか、いらないものを買って、狭い家をもっと狭くするに違いありません。

色々な意味で、今の仕事のペース、今の生活レベルが私にちょうどいいのだと確信しました。


日雇い労働者の人たちの運動を目にし、生活保護のお客様を頂いたことは私に気付きを促す神様のお計らいだったのです。
彼らの厳しさに触れ、身が引き締まる思いで節約しなくてはと思いはしたけれど、その思いはまだまだ浅く、自分の血肉にはなっていなかったことを、残高消失事件で思い知らされました。


また、将来の金銭的な不安から、ひどく落ち込んだ自分の信仰心の脆弱さにも気づき、がっかりです。
とても恥ずかしくてスピリチュアリストだなんて言えません。


でもまあ、神様はその人が背負えない程の重荷は与えないと言いますが、まさにその通りですね。
貧乏とは言え、まだ生活を楽しむ余裕のある私。
この上は、もっと生活を合理化し、質素節約に努め、周りの人たちのため、自分をさらに役立てることを心がけ、貧しい人たちに今よりもっと寄付を増やしてゆく努力が、今の私に与えられた課題なのですから。
出来ないことではありませんし、誰かが幸せになってくれると思うと、楽しく節約できそうです。


今の私は、一枚のパンの端っこの方をちぎって差し出す程度のケチな人間に過ぎません。
でも明日の私は、一枚のパンのせめて半分でも、困っている人に差し出せる自分になりたいと思います。
最終的には、すべてを差し出しても全く不安にならないほどの強い信仰心を手に入れたいと夢見ていますが。


私が深く反省した途端、思わぬところから、お客様が来て下さいました。
私が預金残高を確認して絶望に陥った時の金融機関にいらした方です。
神様のなさり方はいつもこんなふうな奇知に富んでいます。
反省すると、私が気付くようななさり方で、私を励ますように、すぐにご褒美を下さいます。
やっぱり神様はいらして、いつも私を温かく見守っていて下さるのだと強く感じる瞬間です。





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