安寿の小径

北千住のスピリチュアルな占い師 安寿のブログ http://anju.cho88.com/

もし『明日の夕刊』が今日読めたら?

吉行淳之介の短編『あしたの夕刊』を読んだ。
もしあした配達されるべき夕刊が今日配達されたら、つまり『明日起こる筈のさまざまの出来事が、前もって分かることになった場合、最初にどういう種類の記事に眼をつけるか。』という作者の質問に、皆さんだったら何と答えるだろうか?

私は迷わず「一面を読む」と答える。日本や世界で、明日なにか大事件が起こるだろうかと、期待と好奇心で真っ先に一面の見出しを見る。
普通なら、私はまずテレビ欄を見て、それから漫画、三面記事、家庭欄と、新聞を後ろから読んでいくのだが、もし明日の新聞だったら、やはり一番の大事件が真っ先に気になる。
それではこの小説の主人公はどうなのかと先を読んでみると、主人公は競馬の勝ち馬を見て、翌日大儲けするのだ。
競馬好きの人なら当然そうするのだろうが、私にはそんな発想はまったく無く、そのことがちょっとショックだった。
何がショックかって、未来の出来事を知る事とお金儲けがまったく結びつかなかったからだ。

私だって人並みの欲はあり、どうしたらお金がもっと入るようになるだろうかとか、毎日人並みに考えているつもりだったが、どこか本気じゃないところがあるんだと思った。
自分はこんなチャンスに、金儲けのことなどまったく考えもせず、自分の好奇心の満足を最優先する人間なのだと思い知った。こんな人はやっぱりお金に縁が無くて当たり前です!
みなさんはいかがでしたか?