先月の23日に三番目の姉が亡くなりました。
86歳で認知症も進んでおり、この一年近く胃ろうで命を繋いでいたので、老いた妹からすれば、「お姉さん、やっと楽になれましたね。」という気持ちが半分以上でした。
七人姉妹のうちこれで三人亡くなって、戦前生まれの長姉もあまり元気だとは言えない状態で、まあまあ元気なのは戦中戦後生まれの三人だけとなりました。
元気と言っても、みんな身体のどこかしらに故障を抱えています。
私自身も、65歳を過ぎるころから、体調が崩れやすくなり、70歳を過ぎるころからは2週間に一遍くらいの割で風邪をひいたようになり、すると決まって食欲がなくなり、胃が痛みだし下痢をするというパターンを繰り返していました。
胃も腸も内視鏡検査をしましたが、特に異常はありません。
幸い、知人の紹介でよい漢方薬に出会い、今はだいぶ改善しましたが、それでも50代の頃のようにすっきり元気というわけにはいきません。
去年あたりから歯の調子も悪くなり、調べてみると金属アレルギーという事が分かりました。
今まで治療した歯の金属をすべて外し、セラミックなどに入れ替えなければならず、それを約一年続けてきて、今月ようやく終わりが見えてきたところです。
この年になるまで、自分が金属アレルギーだという事に全く気付きませんでした。
なんでも、歯に使われた金属が長い年月をかけて溶け出し、体中に様々なアレルギー症状を起こすのだそうです。
軽い症状では頭痛や肩こり、皮膚炎などで、私の65歳からの体調不良も、もしかしたら金属アレルギーの症状だったのかもしれません。
金属アレルギーの疑いが生じたのは、しつこい歯肉炎が切っ掛けでした。
昨年5月から治療を始めたにもかかわらず、9月になっても相変わらずムズ痒くてムズ痒くて、夜中に目が覚めるほどで、歯間ブラシでこすると出血して、何度こすっても出血が止まらないのです。
それで歯医者さんに検査のできる皮膚科を紹介していただき調べてもらいました。
毎日4回、朝起きた時と毎食後の歯みがき、薬を塗ったりリステリンでうがいをしたり、毎回20分以上の歯のケア、結構大変です。
金属が全部外れた今年2月ごろから、やっと症状が改善し始め、あと少しという感じです。
と思ったら、今度は右足の鼠径部が痛くなり、先日レントゲンを撮ってきました。
加齢による股関節の変形が始まっているようです。
ひどくなれば手術という事になるのでしょうが、まだそこまでではないので、無理のない範囲で筋トレやストレッチをして下さいとのことです。
この他、眼科に行ったり、皮膚科に行ったり、寝込むほどの病気ではないのですが、モグラ叩きのように、あちらが治ればまたこちらと、体のあちこちが次々故障して、病院通いと身体のメンテナンスで毎日があっという間に過ぎてしまいます。
若い頃、一人暮らしの母が「忙しい、忙しい」と忙しがっていたのが不思議でしたが、自分が母の年になって、やっとその理由がわかりました。
年を取るって、精神的にも肉体的にも結構大変です。
物忘れが多いのと、体力がないので、何をやるにも時間がかかります。
2,3年前までは1万歩歩いても大した疲れは感じませんでしたが、今はどっと疲れて、家に帰ってからはしばらく動けません。ひざや腰が痛くなります。
私はほぼ毎朝ストレッチと自彊術という体操をやり、週に2,3回はジムで筋トレと40分程のウォーキングをしているのに、それでも年々体力がなくなっていきます。
栄養補助食品も、漢方薬ものみ、食事のバランスにも気を使っているつもりですが、年齢には勝てません。
老化による知力、気力、体力の衰えを受け入れていく精神的な強さが必要です。
精神世界に関する知識のお蔭で、自分があの世へ旅立つことへの恐怖はありませんが、家族や友人に先立たれるのは若い頃より辛いものです。
老人を生きることは人生最後の修行です。
気持ちが落ち込んだときは、自分の生活の中の喜びを数えましょう。
読書や映画や音楽など、趣味や芸術を楽しむ喜びがあり、好きな事ができる自由への喜びがあり、家族や友人とおしゃべりする喜びがあり、おいしいものを食べる喜びがあり、仕事など、少しは人のお役に立てる喜びがあります。
それらに感謝できれば、気持ちが明るくなります。
老人には役目があります。
家族や周囲の人たちに、自分の老いていく姿やあの世に旅立っていく姿を見せる役割です。
立派じゃなくてもいいのです。
自分なりに精一杯生きて、天寿を全うする姿を見せることが大切です。
後に残された子や孫たち、周囲の人たちは、その姿からそれぞれが老いることを学ぶのですから。
そういう役目があると思ったら、なんか頑張らなければという気がしてきました。
私なりに、私らしく生きて、天寿を全うするぞ!
それまで皆様、よろしくお願いいたします。
北千住のスピリチュアルな占い師 安 寿