安寿の小径

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榎木さんの「不食」実験に思う事

俳優の榎木孝明さんが30日間の『不食』をなさったとか。
榎木さんと言えば、若い頃から何度もインドを一人で放浪したり、絵を描いたり、古武道をなさったりと、ちょっとスピリチュアルな印象のある俳優さんです。


『断食』というのは、食欲という欲望をコントロールし、霊感を高めるための宗教的な修行のひとつです。
一方、榎木さんのなさった『不食』というのは、自分の意志で食べないことだそうです。
自分の意志とはいえ、お腹がすいたら食欲を抑えるのに大変だろうと思ったのですが、榎木さんは、30日間、食欲で苦しむことはほとんどなかったというのですから、驚きです。
いつも『腹八分目』の状態で、腸の調子もとてもよく、仕事も普通にしていらしたそうですし、山登りもなさったのだそうです。


人間は水さえあれば50日間くらいは生きられるそうですが、でも体がだるくなったり、目がかすんだりと、とても平常の状態ではいられないようですから、榎木さんは本当にすごいですね。


私の身近で、糖尿病の治療のために、時々一週間くらいの断食をする方がいて、その方のお話を伺ったりして、時々食べないことは、身体のクリーニングになるのではないかという気はしていましたが、30日間も食事をしないで、痩せはしたものの、全く健康で、むしろ調子がいいくらいだというのは、不思議な気がします。
人間が物質だけに支えられて生きている存在ではないという事を証明して下さったようで、嬉しい気がします。


病院に入院して、血液検査や心電図など、医学的な管理をキッチリなさった上での『不食』とはいえ、また、水やコーヒーや飴などは摂っていたとはいえ、すごい事だと俄然『不食』に興味が出て、いろいろネットで調べてみましたら、今現在でも、インドをはじめ、アメリカやヨーロッパなど、世界各国に『不食』の人たちって、たくさんいるのですね。


インドには現在3000人くらいいるそうで、もう70年以上も『不食』の方もいるし、飲み物すら口にしない人ともいるのだとか。
ロシアでは、宗教的な理由ではなく、子供を事故で失ったショックから、それ以来食べ物を口にしなくなったお母さんがいるそうです。


十数年前のテレビ番組で、関西にある病院のお医者様の勧めで、有機栽培した野菜の青汁を朝晩二回飲むだけで、深刻な病気を治し、元気にお仕事をしていらっしゃるという、女性の鍼灸師さんが紹介されていて、驚いたことを思い出しました。


当時30歳前後だったと思われるその女性は、青汁だけなのに、痩せておらず、女性らしくふっくらしていて、ちゃんと皮下脂肪もあるのです。


その方がインタビューに答えて、『先生がご存命中に、普通の食事に戻る方法を教えていただきたい』とおっしゃっていたのが印象に残りました。
健康にはいいかもしれませんけれど、青菜のジュースだけでは、食べる楽しみが有りませんから、食いしん坊の私はすぐ、なるほどと思ったものです。


今回調べて分かったのですが、それは大阪府八尾市甲田医院の甲田光雄先生と、その患者さんだった森美智代さんの事ではなかったかと思うのです。
森さんは『食べること やめました』という本を書かれているようなので、ぜひ読んでみたいと思います。


人間の体内では合成できないと考えられている必須アミノ酸やビタミンB12なども、ベジタリアンの人の体内に存在していたという科学的データもありますし、もしかしたら、本当に人間は食べなくても生きていけるのではないかと思いたくなります。


青汁だけなら、3度3度の食事の献立や支度に悩むこともないし、時間も取られないし、食費がかからなくなるし、健康になれば医療費もかからなくなるし、こんないい事はありません。
近い将来の食糧危機が叫ばれていますが、その心配もなくなります。
戦争だって、減るかもしれません。


しかし『待てよ』なのです。
じゃあなぜ、人々は餓死していくのか?
私自身、食事を減らしたことで、怖い思いをしていますし…。


2年前の4月ごろから、酵素ダイエットを始めたのです。
運動不足か年のせいか、太り気味になり、糖尿病の心配もあって、3度の食事の内、昼ご飯を抜いて、酵素を飲むことにしたのです。
朝晩は普通に食べていました。


ダイエットを始めて2ヶ月くらい経った頃、お腹周りの数値は減らなかったのですが、体重は2キロ近く減り、喜んでいました。
ところがある日、買い物に出た時、駅前で急に体の力が抜けて、歩くのがやっとという状態になってしまったのです。
糖尿病の友人たちが話していた『低血糖状態』かもしれないと思い、慌てて近くの食堂に行き、震える手でメニューをつかみ、早くできそうなものを注文しました。


さいわい食後、落ち着きましたので、胸をなでおろしましたが、近くに食堂が無かったら、間違いなく私は倒れていて、救急車のお世話になっていたと思います。


後で友人にその時の話をしたところ、ジュースの方が即効性があったのにと言われましたが、日ごろからお菓子やジュースなど、甘いものを摂る習慣が無かったので、「何か食べなくては」と、食べる方に気持ちがいってしまったのですね。


怖くなったので、それ以降、ダイエットはやめたのですが、体調不良はそれからもずっと続きました。
お風呂を掃除していて急に気持ちが悪くなったり、何度も膀胱炎になったり、その年の秋から冬にかけて2週間おきに風邪を引き、熱を出し、自分でも明らかに免疫力が下がっていると感じていました。
いろいろ原因を考えたのですが、そんなに無理なダイエットではなかったと思うのですが、ダイエットだったのかもしれません。


栄養の吸収が悪くなる老人には、ダイエットは危険なのかもしれません。
現に、一人暮らしの老人がちゃんと食事しなくなって、栄養失調で動けなくなる例がけっこうあるそうですから。


それにしても、インドの行者に憧れて『断食』を始めて、亡くなってしまった人もいると言います。
同じ『食べない』という行為でも、そのやり方の違い、個人の体力の違いはあるにしても、人によっては成功し、人によっては失敗する、この差は何なのでしょうか。


徐々に体を飢餓に慣らしていった場合と、短期間で飢餓状態に追い込まれてしまった場合の違いなのか、食べたいのに食べられない場合と、自ら食べることを拒否した場合の精神の違いなのでしょうか?


本当に人間の心と身体は摩訶不思議です。
でもこれだけははっきり言えます。過食は体にとってマイナスであると。
また先進国の人々の過食は、本人の体を壊すだけではなく、貧しい国の人々の食べる分を奪っているのだという事にも、心を配る必要が有りますね。


今回、榎木さんの『不食』実験を見て、食べることについて、また自分の食事についていろいろ考えました。
マスコミのいろいろな情報に結構振り回されている自分にも気づきました。
身体も寿命も十人十色。あの人には良くても自分には悪い事もあるでしょう。
何をどう食べたらよいかは、それを一番よく知っている、自分自身の体に相談すべきなのです。
考えてみれば、身体が悲鳴を上げているのに、無理して飲んだり食べたりしてしまう事もけっこうありました。
もっと自分の体の声に敏感にならなければいけませんね。
私としては、ジッと体の声に耳を澄まし、身体の欲しがるものを食べ、腹八分目を心がけようと思っています。


食べようと思った分の1割は、それを与えて下さった神様にお供えする。
また、残りの1割は世界中の飢餓に苦しむ人々のために残す。
こう考えれば腹八分目、実行できそうです。


食べることについて考えるチャンスを下さった榎木さんに感謝です。




         北千住のスピリチュアルな占い師     安 寿