安寿の小径

北千住のスピリチュアルな占い師 安寿のブログ http://anju.cho88.com/

皆既月食 影にも光あり

皆様は10月8日の皆既月食、ご覧になりましたか?


買い物帰りの夕方、駅前の通りに出ると大勢の人が空を見上げて携帯カメラを構えていました。私も皆既月食を思い出し、空を見上げました。
その時はまだ上半分くらいお月様の輝きが見えていて、下半分が赤黒い影になっていました。
後でネットを見たら、『赤い月』とか『ブラッド・ムーン』とかで大騒ぎでした。
「赤い」といっても真っ赤ではなく、濃淡があり、まだらで、私には赤黒く見え、とても不安な、ミステリアスな感じがしました。


月の地球の陰になっている部分が、どうして赤黒く見えるのか気になり、ネットで調べてみました。
国立天文台によると、地球に当たった太陽光は、地球の大気を通過する際、大気がレンズのような役割を果たし、太陽光を屈折させ、地球の影になっても、わずかながら光が回り込むのだそうです。
そして太陽光が大気中を通過する際、波長の短い青い光は空気の分子によって散乱され、大気をほとんど通過できないのですが、赤い光は波長が長いので散乱されにくく、弱まりながらも大気を通過することができるので、月が赤く見えるのだそうです。


ちなみに、朝日や夕日が赤く見えるのも同じ原理だそうですよ。
朝日や夕日は光がたっぷりあるからきれいなオレンジ色に見えますが、月食の場合は、光が少ないので暗い赤になってしまうのですね。
あの赤黒い月を見たら、科学的知識で納得しつつも、何となくいい感じがしないのですから、昔の人は、何か不吉な事を想像してしまったでしょうね。


しかし同じものを見ても、人はそれぞれ、また、その時々の心の状態によっても色々な感じ方をします。
あの月の色を美しいと感じた方もいらっしゃるでしょう。


日常生活の中で、何かふと感じた事、気になった事というのは、背後霊からのメッセージと受け取って間違いないと思います。
重要であればあるほど、そのメッセージは、はっきりピンと胸に響きます。
その時ピンと来なくて、後でわかる場合は、背後さんたちからの、ちょっとしたご注意でしょう。


私はその時の月を見て、光っている部分より先に赤黒い部分に気持ちを引かれ、『不安』を感じ、その時初めて、私は自分が不安を抱えていることに気付きました。
それまで全く意識していませんでしたが、私は健康を心配していたのです。


9月の後半に風邪を引き、めずらしく熱を出して寝込み、二週間以上たった今も、自律神経がおかしいのか、時々体が熱っぽくなって、じっとりと不快な汗をかいたり、かと思うと時々寒気がしたり、風邪っぽさが抜けず、体調がイマイチなのです。


昨年は秋になってから二週間に一度風邪を引くほど体力が落ちてしまったので、心の底でまた昨年のようになるのではないかという不安があったのだと思います。
皆既月食はその事を私に気付かせてくれました。


赤黒い月に不安を感じた後、私は上半分の真珠のような月の光の美しさに気付き、心奪われました。
たまには夜空の月を見上げている私ですが、こんなにも美しい真珠色の透明な光は初めて見たように感じました。
まさに心が浄化されるような清らかな月の光です。


不安を掻き立てるような赤い月と、それを浄化するような美しい月、同じ月なのに、人は勝手にさまざまな思いを抱きます。
人間のそんな小さな思惑などとは無関係に、大自然の法則通りに月は自らの営みを続けていき、真珠色の美しい部分は次第に欠けて、雲に隠れる直前には、線のようになってしまいましたが、それでも美しい光は衰えることなく、強い輝きを放っていました。


その様子を見て、私の心に『変化』という言葉が浮かびました。
全ては変化する、どんなに悪い状況が光を覆い隠しても、光が完全に失われてしまう事はなく、必ずまた輝き始めるのだという事。
当たり前の事なのですが、メッセージとして受け取った時は、涙が出るほど感動するのです。「ああそうなんだなぁ〜」と心から納得し、心にスッと染みわたるのです。


暗い部分ではなく、光を見なきゃ。たとえ全ての光が失われたように見える時でも、見えない世界にはいつも光があふれているのだと確信しなければと思ったのです。


もちろん健康には気遣いが必要ですが、不安や思い込みはかえって悪い現実を引き寄せてしまいます。
健康に関して配慮はするけれど、結果は神様にお任せです。
どのような結果であっても引き受ける覚悟が足りなかったようです。


風邪を引いて熱を出すというのは、スピリチュアル的に見て、自分のスケジュールがヒートアップしていて、その事にいら立っている時が多いようです。
自分の置かれた状況が受け入れられずに不安が募ってしまうのです。
思い当たる事がありました。
ただでさえ忙しいのに、面倒な事が持ち上がって、その事を受け入れられずにいら立ったり、腹を立てたり、相手を恨めしく思う気持ちがありました。


常日頃、目の前に起こることはなるべく受け入れようと思っているのに、まだまだ思い通りにいかないことにいら立つ未熟な私がいました。


結局、やらなければならなかったことは、体調の悪さを押してでもやる羽目になり、やりたかったことは3つともキャンセルになりました。
その事を残念がる気持ちも、回復を遅らせているのかもしれません。


スピリチュアルな道を歩き始めると、自分が間違った時はすぐにお知らせの『愛のムチ』が飛んできます。早く気づいた方が早く悪い芽を刈り取れますから、厳しいようですが『愛のムチ』がすぐ飛んでくる方が、神様との距離が近くなったのだと思います。


やりたくなかったことをやらなければならなくなった日、朝起きた時は体調もあまりよくなかったのですが、動き始めると気にならなくなり、無事お役目を果たすことができました。
不満を捨て、ちゃんと取り組んだ結果は、やってよかったなあと思うほど感謝を頂きました。
神様はいつもちゃんと見ていて下さり、やるべきことはやれるように支えて下さり、努力すればその努力にちゃんと報いて下さるのだと実感しました。


不安が人生の邪魔をすることは知っていて、気を付けてきたたつもりだったのですが、思う様に回復しない健康に、知らず知らずのうちに不安を抱えていたのですね。
この不安もまた、風邪を引いた時と根は同じで、思うようにいかないことに対するいらだちと先が見えない事への不安だったのでしょう。
まだまだ修行が足りないと気付かされました。


10月8日の皆既月食、皆様はどんなメッセージを受け取りましたでしょうか。
あの月を見て何か心に残った方は、その事について思いを巡らせてみてください。
きっと今のあなたの参考になる答えが見つかりますよ。



            北千住のスピリチュアルな占い師   安 寿