安寿の小径

北千住のスピリチュアルな占い師 安寿のブログ http://anju.cho88.com/

ホラーより怖い現実

先日友人と、小雨降る中、渋谷のアップリンクという小さな映画館に行ってきました。
そこで、ホラーより怖い映画を見たのです。


といっても、映画自体が怖いのではなく、映画の扱っている現実が怖いのです。なにせ、『世界が食べられなくなる日』という題名なのですから。
『遺伝子組み換え』の農作物と原子力発電事故の放射能漏れが、地球上の生命にどのように影響し、人類が現在どんな危険にさらされているのかという事を扱った、ドキュメンタリー映画なのです。


チェルノブイリ原発事故の翌年、遠く離れたフランスの酪農家の所で、牛たちの半数が死産し、そのうち頭が二つあったり、足が5本あったりというようなひどい奇形が何頭かいて、その無残な写真もショックでしたが、遠く離れたフランスにまで、そんな深刻な被害があったことに慄然としました。


チェルノブイリ原発事故では、世界的に放射能が拡散して、特にヨーロッパでの被害がひどかったことは知識としてありましたが、何となく『他人ごと』みたいに危機感が薄かったんだと、今にして思います。


今も福島の事故の後始末は終わっていません。
危険は続いているのです。
原子力は、人間の力では制御できないことは明らかです。
そして、その最終処理の仕方も分からないのです。
それなのに原発を再稼働させようとする動きが強まっています。
しかも、外国にその技術を売り込もうとまでしているのです。
いったい原子力推進派の人々は、何を考えているのだろうかと、本当に理解に苦しみます。


そしてもう一つ私を不安にしたのが、『遺伝子組み換え』の農作物です。


『遺伝子組み換え』の農作物については人体に危険な食物だという印象は持っていましたが、「食べないようにしよう」と思うくらいで、あまり詳しくは知りませんでした。


『遺伝子組み換え』の農作物の大部分が、アメリカのモンサントという巨大な企業によって、作られているという事実についても知りませんでした。


モンサント社は、これから食糧危機が来るから、その危機を乗り越えるために必要なのが害虫に強い、生産コストの低い『遺伝子組み換え』の農作物で、それこそが世界を救うのだという大義名分の下、除草剤でも死なない『遺伝子組み換え』農作物を、これまた危険な除草剤とセットにして、世界中に売り込もうとしているのです。


ドキュメンタリーによると、モンサント社の狙いは、世界の救済などではなく、世界の胃袋を支配する事、つまり、『遺伝子組み換え』農作物で世界を支配しようとしているのだそうです。


ラットの寿命にも届かない3か月という短い期間の実験結果だけで、『遺伝子組み換え』農作物は安全だと断定し、アメリカ政府もそれを許可し、ほかの学者が自由にその植物について研究することを許可せず、自由にその種子を売買することも禁じているのだそうです。


『遺伝子組み換え』農作物に疑問や危険を感じている学者たちが集まり、極秘にその種を入手し、ラットによる長期間の実験を、極秘に行いました。
その記録映像が、原発事故の映像に交差するように流れます。


半年を過ぎるあたりからガンになるネズミが増え始め、メスの80%以上が乳ガンになり、オスは腎臓ガンや肝臓ガンなどを発病し、数か月後、がんは一目でそれとわかるくらい大きなこぶのように身体から垂れ下がり、確か身体の25パーセントくらいの大きさだとかナレーターが言っていたと思います。
ショッキングな映像に圧倒され、何カ月だとか、何パーセントだとかいう、ナレーターの説明する、細かい数字を失念してしまいました。
ごめんなさい。


もし人間の右乳房の乳がんだったら、ほぼ上半身の右半分全部を覆うほどの大きながんのこぶができているという感じでしょうか。


こんな危険な食べ物は絶対に食べたくありませんが、もうすでにアメリカの大豆やトウモロコシの何割かが遺伝子組み換えだそうで、それは家畜のえさや、加工食品の原材料としても輸入されているので、きっと私は食べていますね。


いくら自分の家で注意しても、外食や調味料や、遺伝子組み換え農作物で育った牛や豚を食べるかもしれませんし、個人の努力では限界があります。
TPPに参加したら、それこそアメリカからドッと流れ込むんじゃないでしょうか?


実験用のラットのようにそればかり食べているわけでもないので、すぐには影響が出ないにしても、赤ちゃんのうちから食べ続けていたらと思うと、本当に怖いです。


遺伝子組み換え作物放射能は、一度広がり出したら、もうだれにも止められず、知らぬ間に汚染が進み、生物の遺伝子を狂わせ、生態系の調和を破壊していくのです。
その結果がどうなるのか、誰にも予測がつかないことが、こわいのです。
どう考えても、今よりずっと健康で美しい地球になるとは思えません。


儲けの為に危険なものを世界中に売りさばこうとしている原発推進派の人々とモンサント社の人々は本当に安全だと信じているのでしょうか?


自分や自分の子孫だけは大丈夫だと本当に信じているのでしょうか?


『世界が食べられなくなる日』は、多くの方々に見てもらいたい映画です。特にこれから生きる若い人たちに、ぜひ見てもらいたいと思います。
いや、若い方たちには見せるべきです。こういう現実を知らせるべきです。
事実を知った上で、自分たちの未来を選択してほしいからです。


子や孫の世代に安全で美しい地球を残すために、今できることは、とりあえず今度の選挙で、棄権しないで、脱原発、反TPPを掲げる人や党を真剣にさがして、一票を投ずることですね。


         北千住のスピリチュアルな占い師    安 寿