知人が老人ホームに入る事になり、その人の飼っていた老猫を引き取ることになった。
私はずっと犬が好きで、猫嫌いというわけではなかったが、猫を飼ったことが無かったので、猫には特に興味が無かった。
しかし50歳を過ぎた頃から、だんだん猫の面白さが分かってきて、今では犬よりもむしろ猫の方が好きになってしまった。
しかし、いつお迎えが来てもおかしくない自分の年齢を考えたり、家が狭い事や経済的な事から、猫を飼いたいとまでは思わず、猫ウォッチングを楽しんでいる程度だった。
だから、身寄りのない知人に猫を頼まれた時も、最後まで飼い通す自信が無くて、すごく悩んだ。
しかし、「猫一匹の命を救えなくて、何がスピリチュアルだ!」と自分を叱り飛ばし、引き取ることに決めた。
『クロ』という名のメスの黒猫で、老猫のせいかすごくおとなしい。
目がマスカットのような明るいグリーン色で、だいぶ白髪になっているけれど、かなりな美猫。15歳位らしい。人間の年で言えば、私より少しお姉さん位だそうだ。
この寒い中、リュック型のキャリイバッグに入れられて、2時間以上もバイクに揺られてクリスマスの晩、我が家に来た。
始めは緊張したのか、鳴きながら狭い部屋の中を歩き回っていたものの、具合も悪くならず、すぐになついてくれたのでホッとした。
すごく心配だったが、猫初心者の私にぴったりの猫で、本当に手がかからない。
新しいトイレだし、ストレスもたまっているだろうから、どこかで粗相してしまうかもと気が気ではなかったのだが、朝起きたら、ちゃんとトイレにしていた。ホント、おりこー。
食べて、飲んで、排泄して、よく眠って、程よく甘えて、とってもいい猫。かわいい猫。
自由気ままな猫を見ていると、初めの心配はどこへやら、私、すごく癒されている。
考えてみたら、この猫が我が家に来たのがクリスマスの夜だった。
「この子はもしかしたら、神様のクリスマスプレゼントかもしれない。」などと思っていたら、本当にラッキーなことが起こった。
4月からずっと空き家になっていた貸家に、後4日で新年というこの時になって、急にお客様が決まったのだ。
今年はもうだめだとあきらめていたから、心底ホッとした。
黒猫は幸運を運んでくるというが、本当にこの猫は幸運を運んできてくれたようだ。
やっぱりクロは神様からのプレゼントみたいな気がする。
いや、特にラッキーなことが起こらなかったとしても、クロはやっぱり神様のプレゼントに違いない。
年老いて、喜びや楽しみの少なくなってきたわが人生に、思いがけない癒しを与えてくれているのだもの。
クロをわが手に委ねて下さった神様に感謝。
私のブログを読んでくださっている皆様にも良い事が有りますように。
皆様、良いお年をお迎えください。
北千住のスピリチュアルな占い師 安 寿