安寿の小径

北千住のスピリチュアルな占い師 安寿のブログ http://anju.cho88.com/

陽だまりの毛虫たち

朝、植木に水をやろうと思ったら、スミレの葉っぱを食い尽くしたらしい毛虫が5匹、陽だまりの中、植木鉢の下のコンクリートに並んでいる。
大小の差こそあれ、みんな黒地にオレンジの縦筋が入った派手なやつら。
ギョッとした。


おんなじ種類の毛虫がこんな風に集まってるの初めて見たもの。
大きいのは5センチはあろうか、小さいのは1センチくらい。


スミレの葉っぱは無残にも茎しか残ってない。その細い茎の先に、同じ種類の1センチにも満たないくらいの小さいやつが、まだ食い足りないのか、串刺しソーセージ状態で茎にかじりついている。
「おいしいところ、みんなお兄ちゃんたちに食われちゃったのか。かわいそうにね。」
と声をかけて励ましたくなるほどのいじらしさ。


お兄ちゃんお姉ちゃんたちは「あー、食った、食った」といった感じで、ゴロンと寝そべっていて、動かない。
動かなくても、死んでる感じではなく、どう見てもご休憩中。


虫に弱い私、この毛虫が何の幼虫だかわからない。
毒蛾の幼虫だったらどうしよう。
今のうちに殺虫剤をかけて始末するべきかどうか迷った。


でも、たとえ毒蛾だったとしても、こんなに信じ切ったように、うっとりと太陽を浴びている平和な虫たちを殺すのはためらわれた。


仕方のない事とはいえ、人間にとって都合がいい悪いで命を取られる虫や動物たちにちょっぴり心が痛んだ。


殺さない事に決めて、彼らの正体をネットで調べてみた。


どうやらスミレの葉っぱが大好きな、ツマグロヒョウモンチョウの幼虫らしい。
毒蛾じゃなくてよかった。
毒蛾だったら、殺さなかったことで、今度は同胞を裏切ったみたいな気がして悩んだかも。
ホント、スピリチュアルに生きるって、判断がなかなか大変。
神の目から見たら、毛虫も人間も価値は同じだからね。


それにしても世の中、毛虫大好きな人いるんだねえ。
毛虫を指の上や手のひらに乗せた写真がけっこうあった。
私なんか、毛虫の写真見るのだって、体中がムズムズするほど抵抗あったのに。


人間にどう思われているかなんて全く気にせず、黙々と自分の命を精一杯生きる虫たち、動物たち。
数分後には殺されるかもしれないけど、全面的に自分自身を大いなる存在にゆだね、そして死の直前まで神の恵みを存分に楽しめる虫たちに脱帽。
私もそうありたいと思う。



北千住のスピリチュアルな占い師   安 寿