安寿の小径

北千住のスピリチュアルな占い師 安寿のブログ http://anju.cho88.com/

矢作直樹著『人は死なない』のご紹介

皆さんはもうこの本をお読みになっただろうか?
東大医学部救急医学分野教授、医学部附属病院救急部・集中治療部部長という素晴らしいお仕事をされている現役のお医者様が書かれた『人は死なない』という本を。


救急医療の現場で、重篤な状態から回復する人がいる一方、大丈夫だと思っていた人が急変して亡くなってしまったり、『現役の臨床医である私がこんなことを言うと顰蹙をかうかもしれませんが、実際の医療現場では分からないことだらけというのが本当の所です』
と、科学万能と言われているこの時代に、それでもなお、その枠を超える人の命の不思議さがこの本の中に具体的な実例を挙げて述べられている。


矢作先生がどのような経緯でスピリチュアリズムに目覚めて行かれたのか、詳しくはご著書を読んでいただくしかないが、私が感じたのは、やはり先生は神様から特命を仰せつかって、この世に生まれたに違いないという事だ。


小学校三年生の時に交通事故に遭い、当時の医者から「お子さんは小学校を卒業されるまでに亡くなるかもしれない」と言われつつ、それ以降も生き続け、大学五年生の時には二度も『山で墜落・滑落』して、その時も二度とも自力で生還している。
この世に生きてお役目を果たすために神に『生かされた』としか思えない。


冬山登山での1000メートルに及ぶ滑落の描写は圧巻だ。登山など無縁な私も手に汗握る迫力。
平らな氷の上を滑って行くのではなく、大小さまざまな氷雪ブロックに埋め尽くされたでこぼこの急斜面を、猛スピードで氷雪ブロックに激突しながら落ちて行ったのだそうだ。


ご本人も、『決して助かる状況じゃない』とおっしゃっているが、ちょっと考えても、あちこちの骨が粉々になってしまいそうだ。


こんな経験を二度もされて、それでもなお再度登山に挑戦することを考えていた時、『もう山には来るな』というこだまの様な声を聴き、それっきりなぜか山への興味が失せて、仕事に集中するようになられたのだという。


三度も死ぬような目に遭いながら命を失わなかった意味は、今のお仕事で人を救うお役目があったのと、小さな奇跡を体験されて、霊的に目覚めるためだったのだと思う。


余談だが、大本教出口王仁三郎を始め、霊的に開眼する前に死ぬような病気やケガをすることが多いのだ。


近代スピリチュアリズムは、自然科学が飛躍的に発展していった18世紀以降の欧米で、それとバランスを取るかのように、欧米の各地で心霊現象が起こり、文化人や科学者によって心霊研究が始まり、心霊哲学として確立されていった。


欧米における当時一流の科学者たちが、自然科学の理論に反するような心霊現象を『科学者らしい純粋な好奇心から』科学的に検証しようと真剣に研究したのである。
そして、心霊研究を行った科学者の一人、パリ大学医学部教授のシャルル・ロベール・リシェがその著書『心霊研究30年』で『そう、これは不合理であるが真実である』と認めたように、まじめに心霊現象を研究した科学者たちは、自然科学では説明できないものが有ることを否定できなくなったのである。


現在、アメリカでは犯罪捜査などに霊能者が活躍したり、イギリスでは心霊治療の一部に保険が適用されたりと、スピリチュアリズムは次第に欧米社会に認知されてきているが、日本ではやっと一般の人の間で認知され始めたところで、政府機関などは全く無視している。


特に日本の文化人や科学者たちは、研究もせずに頭から全否定するという非科学的な態度をとっている人がほとんどだ。


19世紀、20世紀初頭の欧米の科学者たちが心霊研究を始めた時に、教会や科学者仲間や世間から激しい批判を浴び、弾圧を受けたように、日本でも今のこの時代に科学に携わる人が心霊に興味を持ち、霊の実在を信じると明言したら、激しいバッシングは避けられないだろう。


そんな中で、重要な職にありながら『人は死なない』と、宣言してくださった矢作直樹先生の勇気には感服する。
この本を出版なさる事こそが、矢作先生の重大なお役目の一つだったに違いない。


私たちは今、物質優先の世界が終わり、霊と物質、その両方に目が向けられていく時代に入っていくのだと思う。
そして医学も、身体を単なる物質として扱うのではなく、死後も存続する霊的な存在として人を扱い、スピリチュアルな観点からも病気の治療が考えられる時代に必ずなっていくのだ。


そんな時代の先駆け的存在として、矢作先生の果たす役割は大きい。


まだまだ日本の社会も医学界も保守的で、スピリチュアルなお医者様に対する風当たりは私たちの想像を絶するものが有ると思うが、神のご計画を阻止することは誰にもできない。


矢作先生にはしっかりとした守護霊団もついていらっしゃるようなので、これからもどんどんご活躍なさるだろうと期待している。


余計な話だが、本の表紙の裏の矢作先生のお写真を拝見していると、天狗系の自然霊に守護された修験者に見えてくる。とても頼もしい感じだ。


私の参加しているボランティア団体『山友会』には、聖路加病院の先生方のご尽力で無料の診療施設が有り、日本全国から聖路加に研修に来られた若いお医者様とか、看護士さんなどがよくアウトリーチにも参加してくださる。
私のできる事として、そういう方々にも、このご本のご紹介をさせていただこうと思っている。


これからを担う若い方たちが、どんな感想を持つのかもとても興味深い。


今、この時に矢作先生の本が出版されたのも、偶然ではない。
物質の世界が行き詰って、いよいよ精神的な、霊的なことが重んじられる世の中へと流れが変わり始めているのを感じないではいられない。


その切り替わりに当たるここ数年、政治的にも経済的にも自然現象的にも、いろいろ大きな変動が起こり、大変かもしれないが、その先には今よりずっと調和のとれた世界が待っているのだと思うと嬉しくなる。
その時自分がこの世にまだ存在しているかどうかはわからないが、地上での変化は霊界にも影響を及ぼすので、どちらの世界にいても楽しみには変わりない。


後書きを読んで、矢作先生が私の大好きな小説家、田口ランディさんともお友達だという事を知って、更に嬉しくなった。


第二冊目を、先生期待してますよ!


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