安寿の小径

北千住のスピリチュアルな占い師 安寿のブログ http://anju.cho88.com/

オセロ中島さん報道の波紋

占い師に洗脳されてしまったという、オセロの中島さんのニュースがやっと下火になってホッとしている。


なにせ、連日テレビで占い師に騙された、洗脳された、依存させられたと繰り返し報道され、占い及び占い師に関するネガティブな印象が人々の間にすっかり浸透してしまったようだ。
テレビをはじめとするマスコミの影響は恐るべし。その洗脳力は占い師よりすごいぞ。
私の所もそうだが、仲間の占い師さんたちも、軒並みお客様が減って困っていると嘆いていた。


もちろん、お客様が減るのも困るが、興味本位の情報で、占いに関する誤った見方を広められるのも、とても悔しいし残念だ。
それでなくても、占いというと水晶玉を前にした怪しげな女性を思い浮かべる人が多いというのに。


どこの世界にも悪い人はいる。弁護士だって、判事だって、警察官の中にだって、悪い人はいる。しかしその仕事は否定されない。
見えない不確定な世界を扱っているからといって、十把ひとからげに、迷信だとかインチキだとか、お遊びだとか声高に言われるのは悲しいし非常に残念だ。


そのくせマスコミは、万人向けお遊び用、占いもどきの『今日の占い』『今日の運勢』みたいなものをたれ流している。
自己矛盾も甚だしい。


テレビであるコメンテーターが「占いは遊び程度にしておくべきだ」とおっしゃっていたが、本来占いは遊びではない。


東洋でも西洋でも、そもそも占いは立派な学問であった。
現在の東洋医学だって、中国では、命、卜、相、医、山の五術と呼ばれる占術の中の一つだったのである。
また、今日宿曜占星術として知られている密教占星術は、空海によって我が国に伝えられたのである。


その昔、国を治める為政者にとっては、天の命運を知るために、占術は必要不可欠な技術だったのだ。
占い師たちは文字通り命を懸けて、その国の命運を占い、軍略を練った。


少なくとも東洋占星術は、先人たちがその生涯をかけて研究し、四千年もの歳月、受け継がれ、磨かれてきた学問であり、哲学なのである。
大学の東洋哲学科では、易経は必須科目だろう。


東洋人の素晴らしい知的財産が、現代では、その哲学的な部分をはぎ取られ、歪んだ形で広まって、お遊びとなってしまい、人々の生活の中に正しく活かされていないのが残念だ。


しかし実は世に知られていないだけで、現代でも、学問としてまじめに研究なさっている方は少なくないのだ。


その中のお一人に、もう亡くなられたが、世に算命学を広めた高尾義政先生がいらっしゃった。
算命学に関する素晴らしいご著書がたくさんあり、私もそれを学ばせていただいた一人だが、先生のもとには、著名な財界人や文化人がたくさん集まり、算命学を学んでいた。
現在でも、その研究会は続いているのではないだろうか。


人は誰でも天から与えられた素質や才能を持っている。それを命(めい)という。
まずその命を生年月日の干支から読み取り、世の中の星の動きと、自分の星の動きを見て、外側の状況をどう活用し、自分の命をどのように開花させていくのかを読み取っていくのが五術の中の命の占いだ。


命を知ることを『知命』といい、命を開花させることを『立命』という。
世の中の一人でも多くの方が、しっかり研鑽を積んだ占い師さんとご縁を持ち、ご自分の命を知り、『立命』されることを願っている。


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