秋の連休の2日間、ハワイの伝統的癒しの秘法『ホ・オポノポノ』の第一人者、ヒューレン博士のベーッシック・クラスに参加した。
『ホ・オポノポノ』というのは、極めて簡単に言ってしまえば、自分の潜在意識の中にある記憶を消去して、本来人間が神から頂いている完璧な健康や力を取り戻し、高次元からのインスピレーションを受け取れるようにするハワイの伝統的な癒しの秘法だ。
(たくさん本が出ているので参照してください)
当日午前9時頃から、600人ほどが会場になっている麻布台の『東京アメリカンクラブ』という、高級ホテルみたいな会場に集まった。
地下2階の会場は、ホテルのパーティー会場のよう。
天井も高く、椅子もパイプ椅子なんかではなく、ちゃんとしたもので、狭苦しい感じはないのだが、なにしろ600人。椅子と椅子の左右の間隔がほとんどなくて、メモを取るのにもひと苦労
舞台がなく、床はフラットで階段状になっていないから、ヒューレン博士の姿がよく見えない。
博士は、参加者の間をあちこち歩き回ってくださるのだが、それでも見えないことが多くて、正面の壁に張られた大きなスクリーンを見上げる時間が長くなる。
1時間に1回ほど、20分間の休憩時間はあったが、開始から7時間後、クラスが終わった時には、首と肩が凝り、腰も痛く、初日からして、あぁ〜しんど。
翌日もこんな調子で、身体は大丈夫か、月曜日も仕事だしとちょっと心配になるくらい疲れた。
それでも、私なんかより、ずっとお年上の方も大勢参加していらっしゃったので、弱音は吐けないが、会場の決まりで、お水の持ち込みも許されないので、お水をもらうのにも行列を作り、トイレも毎回長蛇の列だから、20分の休憩時間は行列で終わり、昼食時の会場周辺のレストランやカフェはどこも満員で、坂の多い不慣れな場所で、レストランを探すのに時間を取られてしまい、食事できないのじゃないかと焦ったり、私にはけっこうハードな二日間だった。
正直、こんなハードな思いをするなら私はもういいかと思ったくらいだが、それでもこんな私に付き合ってくださるお友達が数人出来たし、その方たちのお陰もあって、なんとか2日間楽しく過ごせた。
ヒューレン博士の人気はすごい。
クラスの参加予約も早めにやらないと取れない。
クラスには東京近県はもちろんの事、九州や北海道など、飛行機に乗ったり、新幹線に乗ったり、日本全国から老若男女取り混ぜて人が集まり、何度も参加している熱心なファンも結構いるようだ。
確かに『ホ・オポノポノ』はどうしても自分を変えていくことが難しい場合には、とても有効だと思う。本で読んだだけではわからないところもあったので、私はこのクラスに参加したのだが、ヒューレン博士にも是非お会いしてみたかった。
博士は私の期待を裏切らない、とても大きな存在感のある方だった。
ユーモアとウイットに富んでいて、お話も面白い。
柔軟な思考と深い思慮を感じさせる魅力的な方だ。
冗談を言いながら会場を歩き回り、それでいて、参加者の質問に耳を傾けている時はすごく真剣で、鋭い感じになる。
第一印象は、どっしりと大地に根を張った大きな古い切り株。
毎日、沢山の人がひっきりなしに腰かけるので、ツルツルでピカピカしている。
どんな大きなお尻が腰かけても、ニコニコ、子供がピョンピョン跳ねてもニコニコしてる。
疲れた人や絶望した人、悲しんでいる人、どんな人が腰かけても優しく受け止め癒してくれる、そんな癒しの切り株だ。
人を腰かけさせるために、幹や枝葉はもういらないと、自ら大きな切り株になって、人を癒し続けている、温かくて安らげる古い大きな切り株。
ヒューレン博士とお会いして、そんな事を想像した。
参加者の質問に対する彼の答えは、ユーモラスで、一見かみ合っていないようでいて、とても深い示唆に富んでいたり、本質を語っている。
質問者の中には大変な問題に悩んでいる方が何人かいらっしゃったが、そのような方に対しても、博士は他の方と全く変わらない悠揚迫らざる感じで応対し、それがその方に大きな安心感を与えるようだった。
参加して何よりも面白く、興味深かったことは、ヒューレン博士の質問者とのやり取りを、直接目にできたことだ。
いつもいつも彼は自然体。相手をスルリと受け入れ、しかも相手によって自分が影響されることなく、叡智と愛情で包み込み、またスルリと手放す。
手放された人はなんだかホンワカしてる。
沢山の経験と実績に裏打ちされたゆるぎない確信がある。
この方は『本物』だ!生意気にもそんな風に感じてしまった。
こんな素敵な方に、直接お会いできて幸せだった。
今までは本だけで学んでいた知識に血が通ったとでもいうか、『ホ・オポノポノ』では何が一番大切にされなければならないのかが、頭で理解するのではなく、心に沁みていった感じがする。
もっと言えば、ヒューレン博士が、魂へのメッセージとして投げてくれたものを、深いところでがっしり受け止めることができたと思う。
これはやっぱり、2日間の苦労など、愚痴っていた自分が恥ずかしくなるほどの、掛け替えのないプレゼントだった。
ヒューレン博士にまず感謝。そして博士を日本に招いてくださった方々に感謝。
わたしを『ホ・オポノポノ』に出会わせてくださり、ヒューレン博士に会わせてくださったスピリットたちに感謝、感謝。
北千住のスピリチュアルな占い師 安 寿