安寿の小径

北千住のスピリチュアルな占い師 安寿のブログ http://anju.cho88.com/

無自覚な呪術師

人の思い、言い換えれば念、そして念のこもった言葉には、世間一般の人が考えている以上の力があるということを、皆さんに是非知っていただきたい。
そして自分が、無意識にせよ、人に悪意に満ちた念を送る、つまり人を呪わないように十分注意してもらいたいのだ。


自分の使う言葉に、もっともっと注意していただきたい。
なぜかと言えば、人はそんな深い考えもないままに、感情に任せた言葉で、人を呪ってしまうことがよくあるからだ。


呪うというのは恐ろしい言葉だが、実際に恐ろしい事である。
自分は「そんなひどいことしていない」と思っているかもしれないが、腹立ちまぎれに結構やってしまうのだ。誰でも加害者になる可能性がある。
つまり誰でもが無自覚な呪術師になってしまう可能性があるということを警告しておきたい。
特にインターネットの世界では無自覚すぎる呪術師が横行していると言ってもいいだろう。
ネットで個人攻撃したり、誹謗中傷したりはもちろんのこと、チェーンメールなんかもその一つだ。


呪うというのは、人の不幸を強く望むこと。人を呪縛すること。
「あんな人、死んじゃえばいいのに!」なんてことは、誰だって、一度は思ったことがあるだろう。
これが呪いの始まり。このようなネガティブな思いを強く思ったり、言葉に出して言ったりすれば、立派な呪いになる。


呪いの言葉は想像以上の力を持ち、遠く離れていても、呪われた人を呪縛し、運勢を落とす。
呪った人の念が強ければ、呪われた人は病気になったり、命を落とすことさえある。
が、人を呪わば穴二つ。そうなったら、今度は呪った人も波長が下がり、運勢を落としてしまう。


呪いが発生するのは、職場の人間関係、三角関係ばかりではない。
困ったことに、心が通じ合っていない親子の場合は特に、心配のあまり発する親の言葉も、ネガティブなものは呪いになり、子供を呪縛してしまう。

「あなたは何をやっても駄目なんだから」
「あなたなんか、誰も相手にしてくれないよ」
「どうせうまく行きっこない」
「あなたには無理」
「そんなことじゃ、ろくな人間になれない」
「好き嫌いばかりしてたら、病気になる」
「いやだったら、戻ってくればいい」‥等


お互いに、愛し愛されていることがよく分かっている、安定した親子関係なら、子供に呪いを跳ね除ける力があるから害は少ないだろうが、それでも、子供のためを本当に思って注意するなら、腹立ちまぎれに言ったり、脅かしで言ったりするのではなく、やってはいけないことは、理性的に話し、子供に理解させるように努力すべきである。

おかしなことに、人は他人には理性的になれるのに、一番大事な、一番愛しているはずの家族となると、甘えが出て、面倒くさがったり、感情的になったりしがちだから、余計に気を付けよう。


この呪縛は、子供の人生を狂わせることもあるし、親子や兄弟の殺人事件に発展することもあるし、50歳や60歳になってもなお子を苦しめ続けることもある。

かく言う私も、さんざん子供たちを呪縛してしまったと後悔することしきりである。
その子の自力で、はね除けた部分もあるが、まだ呪縛が取りきれないところもあるようだ。


呪縛を解くには、やはり愛に満ちた力を与える言葉しかない。
遅まきながら、機会をとらえては子供たちに愛を込めた言葉を贈っているのだが…。
結果はどうあれ、あきらめまい。自分のまいた種は、あの世に旅立つ前に、きちんと刈り取らなければならないのだから。


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