安寿の小径

北千住のスピリチュアルな占い師 安寿のブログ http://anju.cho88.com/

ある日の修行

スピリチュアリズムを勉強し始めてから、毎日が修行だ。


人を嫌ったり、腹を立てるのは自分のエゴだ。
エゴに振り回されてはならない、感情に振り回されてはならない。
損得勘定は捨て、奉仕の精神で、愛情豊かに生きよう。
感謝しよう。


本気で毎日実践しようと頑張っている。
もちろん、人間は生きている間はエゴを完全になくすことは無理だし、感情的にならない事もかなり困難。でも、少しずつではあるが、数年前の自分と比べて、だいぶましになってきたと思う。


嬉しい事に、私のワークショップに参加してくださっている方々も、長く続けている方々は、だいぶエゴから解放されてきて、気持ちが安定してきたとおっしゃってくれている。
中には、気持ちの持ち方を変えただけで、悩みを解決して、とてもハッピーになった人も複数いる。


そんなことできないと、初めから否定するのではなく、心がけるだけでも違ってくる。
ぜひ皆さんお試しあれ!


それなのに、最近の私、ちょっと後退気味。チクリと怒りが胸を刺す場面にチョコチョコと出くわすようになってきた。


ああ、これはお試しだな。神様のテストだ。自分がどれだけ向上したか、自分で確認するためのテストだ。と、分かってはいるが、ムカッと来る事にたびたび出くわす。


しかしさすが、私(エヘン)⇐ 神様:こら、すぐに天狗になりおって
怒りはすぐに手放せる。


その日の課題は虫だった。虫の大嫌いな私に、朝から容赦なく課題が降りかかる。
電車に乗ればハエがしつこく付きまとい、食事に出ればハチが頭の上を旋回する。

スピリチュアリストは、もちろん、虫だって愛さなければならない。トホホ。
でもダメ、これだけは神様だめです。ごめんなさい。むやみに殺そうとは思いませんが、攻撃されたら、左の頬なんて、出せませんよ。


どうやら一日も終わり、家に帰って部屋に入り、電気をつけると、部屋の真ん中に、2センチくらいの見慣れない、小さなゲジゲジみたいなのが畳に張り付いている。
「たはぁ〜っ、今度はこれですかっ。まっ、飛ばないからいいか」と、恐る恐る近寄って覗き込んでみた。


死んでいるのか、じっと動かない。
「死んじゃったんだよね、ごめんね、ごめんね」と言い訳しながら紙に取り潰してしまった。ちょっと、罪悪感。神様ごめんなさい。


やれやれと、着替えてパソコンの前に座り、インターネットで探し物をしていた。


右足首を、猫の毛のようなふわふわしたものが右に左に撫でる感じ。ふわふわしてるけれども毛のように頼りない感じではなく、力強い感じで撫でる。感じは悪くないが、何が撫でているのか分からない。どうせ、掃除用のモップか何かが触ってるんだろうと、目はパソコン。


初めての感覚で、ただフワフワのものが触れているという感じではなくて、誰かにサッ、サッとふわふわでこすられてる感じ。
「やだ、誰がいたずらしてんだろう、座敷わらしか?」と目はパソコンに向けたまま、足を振った。


とたんにパサッと音がして、何か4,5センチくらいの黒いものが飛んだ。


「あらっ、ゴキブリ!」
寒さで弱っているのか、けっこう大きい黒いゴキブリが、よたつきながら、あたふたあたふたといった感じで逃げてゆく。
いつもの私だったら、その場に飛び上がって「ヒェ〜!」「ギャア!!」と言いつつ、スピリチュアリズムなんかどこかにぶっ飛び、殺虫剤持って追いかけて、殺さなければ安心できない。夜だし、彼らの活躍の時間だし、殺さなきゃ、おちおち寝てもいられない。


だけどその時、私は足首に残った感覚が、決して不快ではなく、むしろ気持ち良い感じだったので、あれがゴキブリだったのかと、びっくりしていて、それに、あたふたと逃げる格好がなんだかいじらしくて可笑しくて、一瞬殺虫剤を取りに行くのをためらってしまった。


まあ、弱っているとはいえ、さすがゴキブリ、そのスキに隙間に入ってしまった。


「いやぁ、困ったなぁ、逃がしちゃった。」と後悔したが後の祭り。
かくなる上は、「ゴキブリちゃん、どうか私の目の前に現れないでください。私はあなたを殺したくないから。お願いね!」とテレパシーでお願いして、電気を消して布団に入った。


そしたら今度は季節はずれの蚊。ブ〜ンと耳元に飛んでくる。電気をつけて見まわしたが、分からない。電気を消して寝ると、またブ〜ン。
仕方ないので、もう仕舞い込んでしまった蚊取り線香を引っ張り出して来た。
「痒くしなきゃ、血ぐらい吸わしてやるんだけどねぇ」とまた言い訳。

蚊の羽音も聞こえなくなり、波乱の1日もやっと終わった。


しかしゴキブリは、あんなにも繊細なタッチで歩く生き物だったのかと改めて驚いた。
神様のゴキちゃんに対する愛を感じてしまった。神様は、ゴキちゃんさえ、心をこめて、繊細にお創りなったのだ。やっぱり凄い!
それに、ゴキちゃんの力強かったこと。単なるフワフワじゃない。ちゃんと生き物の感じがしたもの。ゴキちゃんの命を感じたね。


夏に蝉に飛びかかられて、その腹の固いこと、足がトゲトゲ痛かったこと。
ゴキブリはけっこう気持ちよかったぞ。
でも、あのゴキちゃんだと思うと、2回経験したくないけどね。でもなんか、前より嫌いじゃなくなったかも。


この経験から学んだこと。
人も虫も、感情や思い込みで判断するな。嫌いなものでも人でも、相手をよく知ってみれば、好きにはなれなくとも、相手に対して多少寛大になれる。


追伸 あれから4,5日経ちますが、まだゴキちゃんの姿は見ていません。


            北千住のスピリチュアルな占い師  安 寿