安寿の小径

北千住のスピリチュアルな占い師 安寿のブログ http://anju.cho88.com/

古武士霊の霊訓

お久しぶり。さすがの猛暑も一段落、今日は寒いくらい。
でもこの急激な変化はなによ。着るのも困っちゃうじゃない。

道端を這っているイモ虫まで、寒そうに震えてるみたいだったわよ。イモ虫は毛虫じゃないから、毛がない分、寒いのかも。


でも年寄りの私としては、助かった!という感じ。エアコンの温度気にして、夜中に何回も起きなくて済むから、久しぶりの安眠をむさぼってしまった。


あの世に興味のある方に、今回はとっても興味深い本をご紹介。
『古武士霊は語る』 近藤千雄編著 潮文社刊 \1365

みなさん、地縛霊って聞いたことがあるでしょう?
戦争や交通事故や犯罪や自殺なんかで突然亡くなって、しかも恨みを持っていたりすると、その場所から動けなくなって、人に取りついたりして悪さをするっていう霊たちの事。


そういう霊の気持ちや、なんでそうなってしまうのかという事がとってもよくわかる本なのだ。


西暦1200年ごろ、鎌倉時代の初期くらいに割腹自殺した、22歳の若い武士の霊、泉熊太郎という名前なんだけど、その武士が埋まっている場所に屋敷を建てた庄屋一家に数百年もたたって、西暦1840年天保10年)とうとうその庄屋一家の息子に憑依して、その無念を語るのですよ。


この事件は、その時、審神者(さにわと読む : 降りている霊が本物かどうか、本当の事を言っているかどうか見極める役の人)を務めた、生松天神社の宮司、宮崎大門によって『幽顕問答』として記録され、その後、心霊研究の第一人者浅野和三郎氏によって『幽魂問答』として現代風に書き改められ、今の西日本新聞社の前身筑紫新聞社によって活字本にされた。


それを1988年、『シルバー・バーチの霊訓』などの翻訳で有名な近藤千雄氏が、現地調査などにより新しい資料や注釈を加え、約800年前の武士の霊言を、非常に興味深い貴重な一冊にリニューアルしてくれた。


22歳という若さなのだが、昔の22歳って、こ〜んなにしっかりしてたの!ホント、もうびっくり!!字も力強くてすごくうまいしね。


武士の忠義として、いくら問い詰められても、自分の生きた時代の事や、主君の事など、最後まで詳しく語らない頑固さ。さすが、武士だよねぇって、感心しちゃう。


しかしその頑固さが仇となって、亡くなってから凝り固まってしまい、霊的向上を阻んでしまうのだから皮肉なんだけど。


八墓村の映画じゃないけど「たたりじゃぁ〜」と見えることも、無念を抱いて亡くなった霊にとっては、自分になんとか気づいてもらいたいための、必死のアピールだっていうこともよくわかった。


泉熊太郎に憑依された人が病気になったり死んでしまったりするのにはわけがあったのだ。
生きている人間は、そのままだとパワーがあるから、病気にして弱らせないとその体を自由に使えないんだそうだ。


憑依されて死んでしまった人は、霊としては殺すつもりはなかったのだけど、霊が考えていたよりもその人の体力がなかったのだそうだ。


やっぱりお墓には、亡くなった方たちは普通いないのだそうだ。熊太郎さん曰く
「常に墓に鎮まりたるは余のごとく、無念を抱きて相果てし輩か、あるいは最初よりその墓に永く鎮まらんと思い定めたる類にして、その数いと少なし。多数の霊魂の赴く先は霊の世界のことゆえ言葉にては告げ難し」
だそうだ。


「ここは私の場所」って思い込んで、ずっと頑張っている霊がいる墓を暴くと、たたられるらしい。
お墓に行ったら、『じいちゃん、ばあちゃん、お墓にはずっといなくていいんだからね。ちゃんと霊界に行って頂戴ね』と教えてあげないとね。


『あの世なんかないんだ。死んだら骨になって墓に入るんだ』なんて思いこんでいる人は、霊的世界の「こまったちゃん」らしい。守護霊さんたちがいくら呼びかけても、耳を貸さないんだそうだ。某大学教授、気をつけてね。
ちゃんと成仏せず、狭い所に凝り固まってるのは、結構、頭の固いインテリに多いんだって。


ちゃんと成仏するためには、恨みや、愛憎、物欲、頑固さなど執着心が一番いけないんだね。
この他にも、ここに書ききれないほど、あの世のいろんな興味深い情報が盛り沢山。
ぜひ、一読をお勧め!!


        北千住のスピリチュアルな占い師  安 寿